乙一はミステリーやホラー、ファンタジーまで幅広いジャンルの小説を生み出す作家です。さまざまな作風があるなかで「乙一という作家に興味を持ったけれどどこから読めばよいのかわからない」という方も多いのではないのでしょうか。
今回は乙一作品のなかで特におすすめの小説を9冊ご紹介します。
※作者名は敬称略で記しています。
乙一とは
乙一は1996年に『夏と花火と私の死体』でデビューした作家です。デビュー時の年齢は16歳で早熟の天才とも言われています。作風はホラーからミステリ、ファンタジーなど多岐にわたります。あまりの作風の広さにファンの間では「白乙一」「黒乙一」と呼ばれることも。
乙一の作品は一般的な小説と比較すると短めの作品が多いため、普段あまり本を読まないという方にもおすすめです。
乙一の作品でおすすめの小説9選
死にぞこないの青
こんな人におすすめ
- 欲しいもの・やりたいことのために嘘をついたことがある方
- 大好きだった先生がいる方
- 周囲には見えない不思議な友だちがいた・いる方
集団心理の恐ろしさや、真っ青の男の子の謎など、最後まで目が離せません。みんなから人気者である先生の裏の顔にも注目です。
夏と花火と私の死体
こんな人におすすめ
- 斬新なミステリーホラーが読みたい方
- 子どもが好きな方
- ハラハラドキドキしたい方
乙一のデビュー作であり、この作品を書いた当時はじゃっかん15歳。しかしその年齢を感じさせぬ構成の素晴らしさと描写の美しさが魅力的です。主人公が死体という斬新な設定で、子どもの無邪気な残酷さやハラハラドキドキの展開に一気読み間違いなしの作品です。
失はれる物語
こんな人におすすめ
- 短編集が読みたい方
- 乙一作品を初めて読む方
- さまざまなジャンルの本を一冊で読みたい方
白乙一と呼ばれる爽やかな作品が多いながらも、チクリとする痛みをしっかりと残してくれます。
ZOO1,ZOO2
こんな人におすすめ
- ダークな作品を読みたい方
- ジャンルにこだわらない作品が読みたい方
- 短編作品を読みたい方
「何なんだ、これは。」というキャッチコピーが帯に付けられていましたが、読み終えた後まさにその言葉を発せずに入られなくなります。
GOTH<夜の章><僕の章>
こんな人におすすめ
- グロテスクなものに興味を惹かれる方
- 人間の闇の部分を見たい方
- ホラー×ミステリーが読みたい方
黒乙一モード前回の作品。ホラーテイストながらもミステリーとしても読み応えがあります。
箱庭図書館
こんな人におすすめ
- 幻想的な話を読みたい方
- 作品間のちょっとしたリンクが好きな方
- 乙一らしくない作品が読みたい方
読者からのアイデアを元にした小説を創るというユニークな作り方の作品。乙一の職人技が堪能できます。
天帝妖狐
こんな人におすすめ
- 切ない話が読みたい方
- 謎の男を助けたことがある方
- ダークファンタジーが好きな方
謎の男、夜木と純朴な少女杏子から目が離せません
暗いところで待ち合わせ
こんな人におすすめ
- 職場の人間関係に悩んでいる方
- 最近、家の中に誰かいるような気がしている方
- スリリングなのにほっこり感を味わいたい方
乙一の作品は作品自体も素晴らしいですが、あとがきも魅力たっぷりなんです。
銃とチョコレート
こんな人におすすめ
- 本を読むのに抵抗感がある方
- チョコレートが好きな方
- 冒険に出る妄想をしている方
子ども向けの本という依頼のため、ひらがなが多く、キャラクターたちもみんな有名チョコレートの名前という、これまでの乙一とはまた少し違った切り口の作品。
とはいえ、予想外の展開やハラハラドキドキさせる描写、エンターテインメントに富んだ構成など乙一節は健在。
そしてなんと言っても絶妙なバランスのキャラクターが魅力!テンプレではないくせ者キャラたちに注目です。
乙一作品を楽しもう
乙一作品のおすすめ小説をご紹介しました。ホラーからミステリー、ファンタジー、心温まる作品までさまざまな作風の小説が魅力です。気になる方は、ぜひ一度乙一ワールドを堪能してみてください。
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