今年から始めた毎月読んだ本や見た映画のおすすめをまとめるブログです。
今月読んだ本は11冊、見た映画は10本でした。
2022年3月に読んだ本の中でとくにおすすめの作品4選
2022年3月に読んだ本は11冊。そのなかでもとくに面白かった本を3冊紹介します。
24人のビリー・ミリガン(上)(下)
こんな人におすすめ
- 多重人格について知りたい方
- ノンフィクション作品を読みたい方
- 人間の心理の不思議を知りたい方
初めて解離性人格障害(多重人格)によって無罪判決をくだされたビリー・ミリガンを追ったノンフィクション作品。解離性人格障害という、一般人には理解し得ない病状を、豊かな筆致でビリー・ミリガンの内面まで描き出しているのはダニエル・キイスだからこそ為せる技なのでしょう。
解離性人格障害についてまだまだ誤解の多い時代に、必死に生き抜こうとするビリー・ミリガンの姿が印象的でした。解離性人格障害については関連書籍もいくつか読みましたが、現在でも未知数なところが多い上、治療も相当な難易度を要する大変な病気であることがわかります。
神曲 地獄篇
こんな人におすすめ
- 古典的名著を読みたい方
- キリスト教の知識がある方
- 人生の道半ばで暗い森に迷い込んでいる方
古典的名著であるダンテ作の『神曲』。地獄篇、煉獄篇、天獄篇の3部作の一番初めである地獄篇を読みました。始めのうちは、キリスト教の知識がないとわかづらい部分も多く、「辛い」と思いながら読んでいました。が、関連書籍を読みダンテの生い立ち(詩人でありながら政治家でもあり、政治抗争に負けてフィレンツェを追われてしまう。ベアトリーチェに一目惚れしたもののうまくアプローチできないどころか他の女性に気があるように見せて結果嫌われてしまうなど)を知ると俄然面白くなりました。
何より、地獄でさまざまな罪人が裁かれている描写がとてもリアリティがありました。クレオパトラにアレクサンドロス大王など、歴史に疎い私でも知っている歴史に名を残した人々も否応なしに地獄に落とされて罰を受けているのは容赦ないなと思いました。
未来
こんな人におすすめ
- 湊かなえの書籍を初めて読む方
- 人生に絶望しかけている方
- 自分から手紙をもらったことがある方
父親を亡くし、傷心にくれる章子のもとに届いたのは「未来の自分」を名乗る人物からの手紙。『告白』で衝撃的なデビューを果たした湊かなえのデビュー10周年を記念する作品です。
地方在住の人間関係の密接さや、悪意を持った人たちによって降りかかる困難など、湊かなえ節は健在なものの、登場人物たちが力強く立ち向かっているところがこれまでの作品とは大きく違うところ。『未来』というタイトル通り、前を向いて一歩一歩を歩んでいこうとする登場人物たちに勇気をもらえます。
「イヤミスの女王」が本当に伝えたいことがここに詰まっていると感じました。
劇場
こんな人におすすめ
- 太宰治が好きな方
- 夢を諦めきれない方
- 忘れられない人がいる方
『火花』で芸人で初めて芥川賞を受賞した又吉直樹による、不器用な男女の恋愛を描いた作品。『火花』よりも色濃く又吉カラーを感じられるのは気のせいだろうか。皆できることなら、うまく生きたい、好きな人と一緒にいたいと思っているのに、どうしてこんなにも難しいのだろうと、つい考えてしまいます。
生きることにもがいているすべての人に読んでもらいたいと思いました。
2022年3月に見た映画10本の中でとくにオススメの作品3選
2022年3月に見た映画は10本でした。その中でもとくにおすすめの作品を3つ紹介します。
THE BATMAN-ザ・バットマン-
こんな人におすすめ
- バットマンシリーズが好きな方
- ミステリーが好きな方
- ダークなアメコミを見たい方
アメコミの人気シリーズ『バットマン』の最新作。主演は『テネット』のロバート・パティンソン!公開前からかなり話題となっていた作品でしたが、期待を裏切らない面白さ!
アメコミであり、当然バトルシーンやど派手なアクションありのハリウッド映画なのですが、全体にわたり不気味な静けさと悲しみが広がっているんですね。監督が主人公を「ニルヴァーナのカート・コバーンをイメージして描いた」という通り、今回のブルース・ウェインは色々な面において恵まれているのにも関わらず苦悩に苛まれています。
ヒーローでありながら世捨て人のような浮世離れ感と危うい感じをロバート・パティンソンが見事に演じきってて本当に素晴らしかったです。3部作で考えられているようなので、次作もめっちゃ楽しみです。
花束みたいな恋をした
こんな人におすすめ
- サブカル好きな方
- 趣味が合う恋人がいる・いた方
- 昔の恋を思い出したい方
坂元裕二脚本、菅田将暉&有村架純主演のラブストーリー。サブカル好きな二人が終電を逃したことをきっかけに出会ってからの5年間を描いています。さりげない日常を描いたり、はっとするセリフ、本音のぶつかり合いなど見ていて胸にグサグサ刺さりまくるシーンが満載です。恋をしたことがある人はぜひ見てほしい作品です!
エール!
こんな人におすすめ
- 家族の仲が良い方
- 進路で親と揉めたことがある方
- 人前で誰かを平手打ちしたことがある方
2022年にアカデミー賞で作品賞を始めとする3部門を受賞した『コーダあいのうた』がこの作品をリメイクしたもの。
農家の女子高生ポーラが、ひょんなことから歌の才能を見込まれ、少しずつ才能が開花していく様子にとても引き込まれました。
あとフランスならではなのか、親と子の性に対してあまりにもオープンなところがびっくりでした。フランス人の家族たちはみんなあんなにオープンなのかな?男の子が家に来るときの家族のドタバタっぷりもユニークで目が離せませんでした!
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