直木賞作家の道尾秀介の作品には、どんでん返しが話題の「向日葵の咲かない夏」や直木賞受賞作の「月と蟹」など多くの作品があり、「どの作品から読めばよいのかわからない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は道尾秀介の小説のオススメの作品8選をご紹介します。
<道尾秀介の魅力>小説だからこそできる仕掛け
道尾秀介の作品の魅力は、ミステリーとしての謎解きや、予想だにしないどんでん返しのラストがあります。ちょっとダークな世界観に、張り巡らされた伏線の回収や、読者を騙す巧妙な仕掛けが癖になってしまう方も多いのではないでしょうか。私も王道ですが、『向日葵の咲かない夏』で見事に癖になってしまいました。
また、「『向日葵の咲かない夏』が映像化不可能」と言われているように、小説ならではの仕掛けを施しているのも魅力です。
道尾秀介の小説おすすめ8選
向日葵の咲かない夏
あらすじ
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
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- 初めて道尾秀介の小説を読む方
- ダークファンタジーが好きな方
- どんでん返しが好きな方
Rumi
道尾秀介のなかで、最も有名な作品です。S君は誰に殺されたのか、謎が解けたと思ったら……!?謎が解ける爽快感とダークな真実へのぞっとする感じが両方楽しめます。
月と蟹
あらすじ
注目度ナンバー1の著者による少年小説の傑作! 「ヤドカミ様に、お願いしてみようか」「叶えてくれると思うで。何でも」──家にも学校にも居場所が見つけられない小学生の慎一と春也は、ヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。100円欲しい、いじめっ子をこらしめるなどの他愛ない儀式は、いつしかより切実な願いへと変わり、子供たちのやり場のない「祈り」が周囲の大人に、そして彼ら自身に暗い刃を向ける……。鎌倉の風や潮のにおいまで感じさせる瑞々しい筆致で描かれ、少年たちのひと夏が切なく胸に迫る長篇小説。 第144回直木賞受賞。
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- 子ども時代に独自の「儀式」を生み出したことがある方
- 海の近くに住んでいる・住みたいと思っている方
- 子どもの残酷さを垣間見たい方
Rumi
あどけない無垢さと賢さの両方を併せ持つ小学5年生という年齢だからこその、繊細な心理描写が巧みです。いろいろな物事を理解できるようになってきているけれど、自分では何もできない無力感が、少し歪な儀式へとつながっています。
鬼の跫音
道尾 秀介 KADOKAWA 2011年11月25日頃
あらすじ
刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。家族を惨殺した猟奇殺人犯が残した不可解な単語は哀しい事件の真相を示しており……。(「ケモノ」)同級生のひどい攻撃に怯えて毎日を送る僕は、ある女の人と出会う。彼女が持つ、何でも中に入れられる不思議なキャンバス。僕はその中に恐怖心を取って欲しいと頼むが……。(「悪意の顔」)心の「鬼」に捕らわれた男女が迎える予想外の終局とは。驚愕必至の衝撃作!
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- 自宅で使っている家具に不思議な記号や文章を見つけたことがある方
- 人の狂気的な部分に興味がある方
- たまに、普通ではいられないときがある方
Rumi
短編ながらも、どっぷりとダークな世界に浸かることができます。すべての話で「S」という人物が出てきますが、全員違う人物。人が「鬼」なる瞬間を垣間見ることができます。
カラスの親指
あらすじ
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに! 最初の直木賞ノミネート作品、第62回日本推理作家協会賞受賞作品。
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- 映像化作品を読みたい方
- 詐欺師に騙されたことがある方
- 人生の一発逆転をしてみたい方
Rumi
人生に破れた「はみ出しもの」たちによる一発逆転劇!各人物に背負うものや忘れがたい過去を背負っているのも注目。ラストの真実には思わず涙がでます。
透明カメレオン
道尾 秀介 KADOKAWA 2018年01月25日頃
あらすじ
ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。
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- 「声は素敵なのに」と言われてしまう方
- 嘘を本当にできたらいいのにと思ったことがある方
- ラジオを聞くのが好きな方
Rumi
道尾秀介が「読者のために書いた」と言う作品。そのためこれまでのホラーや人間の恐ろしい部分はそこまで描かれていません。クライマックスに笑い、ラストで涙という感情ジェットコースターが味わえます。
光媒の花
あらすじ
一匹の白い蝶がそっと見守るのは、光と影に満ちた人間の世界――。認知症の母とひっそり暮らす男の、遠い夏の秘密。幼い兄弟が、小さな手で犯した闇夜の罪。心通わせた少女のため、少年が口にした淡い約束……。心の奥に押し込めた、冷たい哀しみの風景を、やがて暖かな光が包み込んでいく。すべてが繋がり合うような、儚くも美しい世界を描いた全6章の連作群像劇。第23回山本周五郎賞受賞作。
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- 前向きになれる作品を読みたい方
- 連絡短編小説が読みたい方
- 人間のつながりを感じたい方
Rumi
短編ながらも、各作品が関連している連絡短編小説。道尾ワールドらしく暗い部分もありますが、一筋の光が指すような救いもあります。
ソロモンの犬
あらすじ
大学生・秋内の目の前で、幼い友人・陽介はトラックに轢かれた。いきなり走り出した愛犬のリードに引きずられての、無惨な事故。陽介は助教授のひとり息子だった。あの時、犬はなぜいきなり走り出したのだろう? 居合わせた同級生たちは関係があるのか…現場で感じた違和感が忘れられない秋内は、動物生態学に詳しい間宮先生に相談して、自分なりの捜査をはじめる。そして予測不可能の結末が…! 青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー。
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- 犬好きな方
- 好きな人に話しかけられず悶々としたことがある方
- ロードバイクや車が好きな方
Rumi
犬の生態が謎の軸となる青春ミステリー。モテない主人公・静の回想と不思議な喫茶店でのやりとりから物語は進んでいきます。ラストにかけての展開は思わず「えっ!まさか!?」と言ってしまうでしょう。
背の眼
あらすじ
児童失踪事件が続く白峠村で、作家の道尾が聞いた霊の声。彼は恐怖に駆られ、霊現象探求所を営む真備のもとを訪れる。そこで目にしたのは、被写体の背中に人間の眼が写り込む、同村周辺で撮影された4枚の心霊写真だった。しかも、彼ら全員が撮影後数日以内に自殺したという。これは単なる偶然か? 第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。
引用元:https://www.amazon.co.jp/商品説明よりこんな人におすすめ
- ホラーや心霊・怪奇現象が好きな方
- 不思議な写真が取れてしまったことがある方
- 映像化作品が読みたい方
Rumi
道尾秀介のデビューであり、真備シリーズの第1段となる作品。BSでドラマ化もされています。
道尾秀介の魅力を楽しもう
道尾秀介のおすすめ作品をご紹介しました。ミステリー好きのな方はもちろん、青春ものやホラーが好きな方も好きになる作風の作家かと思います。魅力的なキャラクターや、予想できないどんでん返しの展開にページを捲る手が止まらなくなってしまいます。ぜひ一度読んでみてください!
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